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心を操る寄生生物

心を操る寄生生物

最近,面白い本数冊に出会った。
今日はそのうちの一冊を紹介する。

「心を操る寄生生物」キャスリン・マコーリフ (インターシフト) が今回紹介する本。

何とも刺激的なタイトルではないか。本の帯には,

「あなたの心を微生物たちはいかに操っているのか」
「寄生生物が脳を操るワザはアッと驚くほど巧妙だ!」
「気分や体臭,人格,認知能力を変えたり,空腹感もコントロール」
「ネコやイヌからうつる寄生生物が,交通事故や学習力低下に要因になりうることも明らかに」
「人々の嫌悪感に働きかけ,道徳や文化・社会の相違にもかかわる」

と書かれている。

本の著者はサイエンス・ライターで,仕事柄,題材にする興味深いトピックがないか探していたところ,インターネットで偶然目にした情報というのが,ネズミの脳を狙う単細胞の寄生生物に関する記事,そこには,

「その侵入者はネズミの神経回路に手を加え−詳しい方法については研究継続中−この動物が生まれもっているはずのネコへの恐怖心を消し去って,逆に魅力を感じるように変えてしまう」

「そうすればネズミは宿敵の口へとまっしぐらに飛び込んでいく。そして,これはネコにとって好都合にはちがいないが,寄生生物にとっても好都合だ。なぜなら,ネコの消化管は,その寄生生物が繁殖サイクルの次の段階をまっとうするために必要な場所だからだ」

と書かれていた。

寄生生物による様々な事象,その具体的観察結果,宿主がみせる不可解とも言うべき行動,それらの行動が進化に及ぼす影響といった研究分野が,進化神経寄生生物学と名付けられ注目を浴びるるまでに至った歴史をたどった第1章「寄生生物が注目されるまで」に続く第2章「宿主の習慣や外見を変える」では,驚異的な事実を眼前に広げてくれる。

それは,あまりにも突飛な事例報告から始まる。

ふつうは森の下草で暮らして泳がないはずのコオロギが,池や小川に飛び込んでいたというもの。

その記事を読んだフレデリーク・トマスは,

「溺れ死んだコオロギの体からニョロニョロ這い出した虫が自殺衝動の背景にあるのではないかと感じ,紆余曲折の後,近くのプールで待つこと数分,一匹のコオロギがプールに近づいてきたので踏みつぶすと,コオロギの体から長さが7〜8センチもある虫があふれ出てきた。数分後に別のコオロギがやってきてプールに飛び込んだ。コオロギを追ってプールに入ると,「生きた髪の毛」がその体から這い出してきた。この寄生生物こそハリガネムシだった」

このハリガネムシはコオロギだけでなくバッタとキリギリスの体内でも見つかり,同じように水に引きつけられる謎めいた行動を起こしていた。

「果たして寄生生物はどのようにして宿主を水中の墓場に引き寄せるのか」

トマスのチームは根本的な仕組みを突き止めようと,水に飛び込む前と後にコオロギの体からハリガネムシを取り出し,生物が作り出すタンパク質を確認する新しい手法であるプロテオーム解析を実施した。すると驚くべき事実が見つかった。

一つはコオロギでふつうに見つかる神経化学物質とそっくりの物質を,ハリガネムシが大量に生産していたこと。

もう一つは寄生されたコオロギでは寄生されていない対照群と比較して視力にかかわるタンパク質の量が多かったこと。

最初の事実は,宿主と同じタンパク質を生産することでコミュニケーションをはかりやすくすることにつながる。

第二の事実からは宿主の視覚を変えている可能性があるという仮説が導き出される。

そこで,彼らは寄生生物を体内にもつコオロギが光に引きつけられるかどうか調べることにした。その結果,健全な昆虫は暗闇を好むのに対し,寄生生物を体内にもつコオロギは光を好んだ。

夜になって周囲で一番明るい場所といえば月の光がきれいに反射している水がいっぱいたまっている場所である。
トマスらは,ハリガネムシはコオロギの視覚系の背景をいじって宿主のを催眠術にかけている,寄生した生き物は昆虫に向かって「光に向かって進め」と効果的にささやいていると考えている。

まだ,本書全体の六分の一ほどしか読んでいないが,これからどんな驚くべき観察結果,仮説に出会えるのか楽しみでならない。

ところで話は変わるが,半年ほど前から口に入れる食材を,新たな視点で取捨選択するようになった。

その視点とは,

糖質制限

このことについては,日を改めて報告したい。

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