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「Uボート113 最後の潜航」ジョン・マノック (ヴィレッジブックス)

第二次世界大戦で名を馳せたドイツの潜水艦「Uボート」を題材にしたものというと真っ先に浮かぶのが,駆逐艦と潜水艦の艦長の互いに尊敬の念を抱きつつの闘争を描いた1957年製作のアメリカ映画「眼下の敵」や,密室ともいうべき潜水艦内の人間心理をリアルに描いた1981年製作のドイツ映画「U・ボート」を思い出す。

しかし,本書が描くのは水中での戦いではない。

メキシコ湾に派遣されたUボート113は米軍の飛行艇に急襲され艦が激しく損傷し,祖国への帰還は叶わぬ事態に陥る。

そこで艦長が考えたのは,近くで撃沈された僚艦の部品を利用すること。

ただその決断は,適地の只中にいる状況を踏まえると,決して生易しいものではない。

果たして,Uボート113の艦長をはじめとする51名の乗組員は,祖国に無事帰還することが出来るだろうか。

ナチを嫌いつつドイツ軍人として毅然として行動する艦長,アメリカで育った有能な若き先任士官,男気たっぷりの砲雷兵曹らが,ナチの親衛隊に拷問で片腕を手首の先から失ったタグボートの船長と同僚の黒人航海士,秘かにドイツ海軍と取引をするケイジャンの指導者など魅力的な人物を巻き込みながら,最後の潜航まで物語は緊張感をともなって進んでいく。

ラスト50頁余りは何ともいえぬ熱き思いで胸が一杯になった。

Uボート113 最後の潜航

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