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「訣別のトリガー」アーバン・ウェイト (新潮社)

前作にして著者の処女作である「生,なお恐るべし」を読んだあとの感想で「今後の作品への期待感を高める」と記したが,まさに期待どおりの作品であった。

舞台は1990年代のニューメキシコ。

深夜かかってきた電話で,主人公は麻薬密売組織の麻薬を横取りする計画に加わる。

主人公は,この仕事を最後に汚れた仕事とは縁を切り,生まれ故郷の町で一人息子と暮らすことを望むが,ボスから押し付けられた若い助っ人の不手際で,事態は思わぬ方向に進む。

主人公の従弟で元保安官,麻薬密売組織と繋がる酒場の経営者,凋落の一途をたどる町の女性保安官,それぞれの思い,希望と,主人公の故郷,家族に対する思い,希望が残酷なまでに錯綜しつつ物語は悲劇的な結末に向かう。

本書を読んでいて,なぜか,コーマック・マッカーシーの「血と暴力の国」を映画化した「ノー・カントリー」の映像が思い浮かんだ。

アメリカの荒れた地方都市で必死に生きる人間のドラマを描いた本作は読み応えがある。

訣別のトリガー

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