カフェでジャズを聴きながら

Bobby Hutcherson「Happenings」



Bobby Hutcherson (ボビー・ハッチャーソン) は，1941年カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。

最初はピアノを演奏するが，友人のベーシストから「ヴィブラフォンを買ってバンドに入らないか」という誘いをきっかけにヴィブラフォンを演奏する。

後に，ヴィブラフォン奏者の Dave Pike (デイブ・パイク) にヴィブラフォンの手ほどきを受ける。

1961年にニューヨークに進出，1963年の Jackie McLean (ジャッキー・マクリーン) のアルバム「One Step Beyond」1964年のEric Dolphy (エリック・ドルフィー) のアルバム「Out To Lunch」への参加で一躍注目を集める。

1965年以降，新主流派のヴィブラフォン奏者として数多くの作品を，ブルーノート・レコードに残す。

本アルバムは，1966年2月8日録音。

リーダーであるバイブ奏者ボビー・ハッチャーソンの最高傑作であるばかりでなく，いわゆる「新主流派」と呼ばれたムーブメント，あるいは，グループの代表的アルバムといって過言ではない。

ピアノは Herbie Hancock (ハービー・ハンコック)，ベースに Bob Cranshaw (ボブ・クランショウ)，ドラムに Joe Chambers (ジョー・チェンバース) が加わっての4人による演奏は，何とも新鮮である。

特に，#4の「Maden Voyage」はハービー・ハンコックの同名のアルバムでの演奏を凌駕する素晴らしさである。

#7の非メロディアスな演奏は無視する。

ここで試聴できる。

Bobby Hutcherson (vib)
Herbie Hancock (p)
Bob Cranshaw (b)
Joe Chambers (ds)

#01 Aquarian Moon
#02 Bouquet
#03 Rojo
#04 Maiden Voyage
#05 Head Start
#06 When You Are Near
#07 The Omen

February/8/1966 (Blue Note)

#01-アップテンポの演奏。バイブソロ，ピアノソロ，ドラムソロがある。フェードアウト。
#02-スローテンポの演奏。バイブソロ，ピアノソロが入る。
#03-ラテン調リズムのミディアム〜アップテンポの演奏。バイブソロ，ピアノソロ，ベースソロがある。
#04-ミディアムテンポの演奏。ピアノソロ，バイブソロあり。フェードアウト。
#05-アップテンポの演奏。バイブソロ，ピアノソロがある。
#06-スローテンポの演奏。バイブソロが入る。美しいメロディー。
#07-非メロディアスな1分たらずのドラムソロ，1分のピアノソロ，1分以上のバイブとドラムのデュオで始まる，即興的な非メロディアスな演奏。