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「兵器と戦略」江畑謙介 (朝日選書)

湾岸戦争における報道番組に出演し特異な風貌と的確な解説で一躍世間の注目を浴びた江畑謙介氏が,兵器の進歩によって戦争がいかに変化したか,また,核兵器の登場によって戦争の意味そのものが問われるような事態になり各国はどのような対応を迫られているかを,氏の豊富な知識と怜悧な分析を基に解き明かした本である。

現在の日本においては核について研究し語ることは一種タブー視されている嫌いがあるが,核兵器の持つ意味や有効性,あるいは安全性ついて国民に知識がないのはかえって危険なことで,常日頃から核をはじめとする兵器テクノロジーに対しては関心を持つ必要ある。

事実,本書を読むとマスコミで流される報道の偏りや出たら目さが浮き彫りにされ,結果として戦争や安全に過った認識を抱くことになる。

本書の第1章で,石器時代から第二次世界大戦までの兵器の発展と戦争の変化について簡潔にまとめられていて,戦争史に関する著作をぜひ一度読んでみたかったが,残念なことに2009年に亡くなられた。

兵器と戦略

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