カフェでジャズを聴きながら

1919年のワールド・シリーズで八百長をしたことを認め裁判所から出てきたシカゴ・ホワイトソックスの外野手であるシューレス・ジョーことジョー・ジャクソンに，ファンの男の子が発した言葉と言い伝えられているのが「嘘だと言ってよ，ジョー！」である。

ケヴィン・コスナーが主演した映画「フィールド・オブ・ドリームス」は，W. P. キンセラの小説「シューレス・ジョー」を脚色した家族の絆を描いた映画。

ジム・バウトン/エリオット・アジノフ共著の「ストライク・ゾーン」で八百長を仕組むのは，この試合を最後に引退するアンパイア。

朝鮮戦争で命を助けてくれた友人の頼みで地元シカゴ・カブスの対戦相手であるフィラデルフィア・フィリーズが勝つように策を弄する。

一方，シカゴ・カブスの先発投手はメジャーリーグでの初先発に燃える32歳の投手，何とかフィリーズを勝たせようとするアンパイアと，自らの力を証明すべくマウンドに立つ投手，この二人の交互の視点で物語は進んでいく。

アンパイアが主人公の物語というと「コンダクト・オブ・ザ・ゲーム」が思い出されるが，この「ストライク・ゾーン」も二人の男の人間物語として読ませる。