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ナショナル・ストーリー・プロジェクト

最近,読書の喜びを感じさせてくれる三冊の本に出会った。

一冊目は,「ウェブ×ソーシャル×アメリカ」池田純一 (講談社現代新書)
「曲がり角にあるかもしれないウェブ」という理解をとばくちにして,今後のウェブと社会との関わりについて,ウェブの内部の動き,ウェブの外部である社会との関わりという二つの視点で考察した本

二冊目は,「マネー・ボール」マイケル・ルイス (ランダムハウス講談社)
メジャー球団の中でもきわめて資金力の乏しいオークランド・アスレチックスが,なぜこんなに強いのか,という素朴な疑問から,アスレチックのゼネラル・マネジャーであるビリー・ビーンの斬新な野球観が強さの源であることを突き止め,その斬新な野球観を解き明かした本

そして,三冊目が「ナショナル・ストーリー・プロジェクト」ポール・オースター編/柴田元幸他訳 (新潮社)

ナショナル・ストーリー・プロジェクト

全米のリスナーから寄せられた,世界とはこういうものだという予想をくつがえす物語,神秘にして知りがたいさまざまな力を明かしてくれる逸話,つまり,作り話のように聞こえる実話,人に伝えたいと思えた体験,それらを作家のポール・オースターが目を通し,毎月,投稿の中から最良の物語を五,六本選んでNPR (全米公共ラジオ) で朗読するプロジェクトが年にスタートした。
このプロジェクトは反響を呼び,プロジェクトのスタート以来,四千を超える物語が集まった。
信じがたい展開,ありえない成り行き,常識の法則をまるで無視した出来事が集まる中,プロジェクト開始後数ヶ月が過ぎたあたりで,とりわけ記憶に残る話を集めて文字の形で保存したいという気持ちがポール・オースターの中に起き始める。
その結果,本書が誕生した。
「動物」「物」「家族」「スラップスティック」「見知らぬ隣人」「戦争」「愛」「死」「夢」「瞑想」の10のテーマに分けられた179のストーリー。
書き手の職業,年齢,住む場所などは多種多様,語られる物語の時代,舞台,内容もさまざま。
ほろりとする話,切ない話,ほろ苦い話,心温まる話,涙腺が緩む話,胸が熱くなる話が,長いものでも4~5頁,短いものになると半頁,おおよそ2~3頁に書かれている。
これらの話が歴史として残ることはないだろうが,そこにはアメリカという国,そこに住むアメリカの人々の現実がある。

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